駐車ポイント→商品券に 熱海、回遊性向上で地域活性 運営会社・神社・観光協会連携

 熱海市の来宮神社と市観光協会、駐車場運営会社「タイムズ24」(東京)は8月から、同社会員ポイントを市内の地域共通商品券として交換・利用できるサービスを開始した。来訪者の回遊性向上を図り、地域活性化に結びつける。同社としては全国初の試みで、他地域にも普及させるモデルケースにしたい考え。

駐車場利用の会員ポイントを熱海エリア共通商品券に交換する機器=熱海市の来宮神社
駐車場利用の会員ポイントを熱海エリア共通商品券に交換する機器=熱海市の来宮神社

 同社が管理運営する有料駐車場などを利用した際にたまる会員制の「タイムズポイント」(利用代金100円で1ポイント獲得)について、200タイムズポイントを「熱海エリア共通商品券」(200円分)に交換可能とする。同商品券は市内の飲食店や日帰り温泉など約40の店舗や施設で利用できる。
 同社が付帯駐車場を管理運営している来宮神社に、獲得済みのタイムズポイントを熱海エリア共通商品券に交換できる専用機器を設置した。こうしたポイント交換機は9月以降、JR熱海駅ビル「ラスカ熱海」など市内4カ所の駐車場にも開設する。使用された商品券を換金する請求代行業務を市観光協会が担う。
 同社によると、タイムズクラブ会員は6月末現在で1043万人。同社の担当者は来宮神社、市観光協会との3者で連携した事業について「熱海を訪れる方々に街を回遊しながら観光してもらい、魅力を伝えたいとの思いから実現した」などと語った。3者は市や熱海商工会議所とも連携し、熱海エリア共通商品券を利用できる店舗と施設の拡大を目指すとしている。
 (熱海支局・鈴木文之)

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